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アメリカのサブプライムローンは、アメリカ国内だけではなく、世界の景気を低迷させるものとなったのですが、これはサブプライムローンが証券化され、全世界で商品化されて売買されていたことが大きな原因です。
何度も証券化されることにより、サブプライムローンのリスクがどんどん移転されていきました。ですが、買い手としては、安全な商品を買いたいはずですよね。
何故サブプライムローンのようなリスクの高いローンを使った商品でも、投資する人がたくさんいたのでしょう。
これは証券化の「格付け」というものが関係しています。
格付けとは、企業が発行する社債や、証券などについて、格付け会社が元利払いの確実性を評価するものです。投資する側からすると、プロによって審査されたものなら、安心ということになります。
サブプライムローンに関する商品は、二度三度の証券化を繰り返しているものだったのでとても複雑な商品でした。投資側は、より格付けに頼ることとなったのです。
サブプライムローンのようなリスクの高い商品でも、格付け評価は良かったの?と疑問に思う人もいるかと思いますが、実際、サブプライムローンを使った商品でも、トリプルAという高い評価が付いていたのです。何故なのでしょう?
証券化は、いくつかの住宅ローンを集めて行われますが、回収できる可能性の高いものと低いものを混ぜ合わせて作られます。
通常、10個のローンのうち、回収できないローンが1個あったとしても、回収したローンから損失を防ぐことができると考えられます。
また、回収できないローンがあったとしても、住宅価格が上昇していたアメリカでは住宅担保の価値はゼロにはなりません。
これらのことから、サブプライムローンのようなリスクの高いローンであっても、「損はしない」と考えられていたのです。
ですが結果的には、この格付けは間違っていたということになってしまいました。
10個のローンのうち、回収できないのは1個か2個、と考えられていたのですが、住宅価格の低下もあり、実際には5個や6個にまでのぼってしまったのです。
低所得の人や信用度の低い人でも、手軽に利用することができるアメリカの住宅ローン、「サブプライムローン」。
たくさんの人が利用したローンなのですが、たとえ住宅価格が上昇し続けているにしても、やはり普通で考えるとそれなりのリスクは考えられるわけです。
ですが「サブプライム」と呼ばれる人々に対するローンは昔からありましたし、日本にも、どんな人でも手軽に利用できる消費者金融は、昔から存在します。
これらのローンは社会的に問題とされるだけではなく、このようなローンに経済的な合理性があることを意味しています。
サブプライムに分類されるリスクの高い借り手に融資した場合、やはり全ての人からは回収できないことが予想されますね。例えば10人借り手がいれば、1人2人からは回収することができないと考えられます。
となると、元本が少なくなってしまうのですが、それは、全ての人から回収する「利息」によってまかなわれます。
ということは、貸し手側からすると、よりたくさんの借り手を集めた方が良い、ということになりますね。
日本の金融機関が大手企業に行う融資の利率は1%にも満たないのですが、消費者金融が設定している利率は15%を超える値になっています。
にもかかわらず、このような消費者金融を利用する人がたくさんいて、消費者金融がきちんとした
利益を得ているということは、リスクの高い相手への融資もビジネスとして成り立っている、ということになりますね。
リスクの高い人は融資を受けることができない、というのではなく、それなりの条件で融資すれば金融システムが成り立つというわけです。
アメリカのサブプライムローン問題についても、このローン自体に問題がある、とは一概には言えないということですね。
過剰な融資競争と、ローンの証券化が引き起こした問題であると言えるでしょう。
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