ミツバチ社会において産卵能力をもつほぼ唯一ともいえる存在として、君臨する女王蜂。種の存続をかけ、3〜4年にわたる生涯において、1日1500〜200個の卵を産み続ける彼女が、唯一口にするのが、ローヤルゼリーです。

ローヤルゼリーは、ミツバチが花から集めてきた花粉を働き蜂が体内で消化、分解、生成して、その体内から分泌したものです。はちみつとは色も味覚も異なる、クリーム色の液体です。実際、舌をさすような酸味のある物質で、はちみつの甘さとはまったく違います。

ミツバチの巣では、将来女王となるべき姫君のための特別室が設けられ、そこで生まれた幼虫は、働き蜂から分泌されたローヤルゼリー(だけ)を食べて成長するのです。

このローヤルゼリーの有用性は、古代ギリシャ時代から注目されてきました。そして1950年代、当時80歳を超えていたというローマ法王がローヤルゼリーを飲用したということで健康食品として世界的に有名になったのです。法王は、そのすばらしい効用をたたえる演説までおこなったといいます。
ローヤルゼリーは、働き蜂がその体内から分泌し、まさに彼らの女王のためだけに与えるものですから、実際、自然の状態では、わずかな生産しかありません。現在、わたし人間が有用しているローヤルゼリーは、養蜂家がその高度な技術を駆使し、ミツバチの習性を利用してできるだけ多くを採集することを可能にしたものです。

とはいえ、ミツバチは、わずか0.1gという体重の小さな生き物です。このミツバチが生産するローヤルゼリーがいかに少なく貴重なものであるかは容易にできます。

はちみつは、その80パーセントが糖質で、それに微量にビタミン、ミネラルが含まれているのに対し、ローヤルゼリーは、3大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質をはじめとして、人間の健康に不可欠な必須アミノ酸(*必須アミノ酸とは、人間にとって必要なものでありながら、人間の体内で合成することが不可能であるため、食品から摂取しなければならないアミノ酸のことです)のすべてを含む各種のアミノ酸がバランスよく含まれています。

またビタミンやミネラルも豊富な、まさに女王蜂が食すにふさわしい食べ物です。

各種ビタミン類については(ビタミンCを除き)、はちみつの数十倍も含まれているというから驚きです。さすが、通常のミツバチの3倍近い体重を誇る女王蜂を成長させるローヤルゼリーだけのことはありますよね!

また、ローヤルゼリー特有の成分として注目されているのが、デセン酸と呼ばれる成分です。そして女性にとって最大の関心事のひとつである「美容」についてですが、「美容のビタミン」ともいわれるパントテン酸が、ローヤルゼリーは、さまざまな食品のなかで群を抜いているのです。

そのため、近年、美しさを追及する女性たち、および長寿を願う世の男性陣も含めて、ローヤルゼリーが注目を浴びています。

特に、1950年代に、当時80歳を超えていたというローマ法王が健康のためにローヤルゼリーを飲用していることが学会で報告されたことから世界中で注目を集めるようになったといいます。


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