妊娠22週未満で妊娠が終了し、胎児が外へ出てしまうことを流産というのに対し、22週以降、37週未満の分娩を早産といいます。

22週未満では赤ちゃんは育つことができず、かわいそうですが、亡くなってしまうのに対し、22週以降では、生まれた赤ちゃんは体重が500〜2500グラムと低出生体重児であることが多いものの、適切な処置と看護があれば、順調に発育することが可能なのです。

早産には、1.自然早産と、2.人工早産があります。自然早産は、自然に早産となってしまったものを言います。一方、人工早産のうち、合法的でないものを堕胎(だたい)といいます。

これは「犯罪早産」です。また、自然早産のうち、同じ原因で3回以上、しかも多くの場合、同時期に早産するものを習慣早産といいます。

早産の原因はさまざまです。

流産の原因(胎児側の原因:胞状奇胎(ほうじょうきたい)、胎盤(たいばん)や臍帯(さいたい)の異常、母体側の原因:急性伝染病、妊娠中毒症、心臓病、肺結核、腎臓病、子宮筋腫、子宮奇形、頸管無力症(けいかんむりょくしょう)、黄体ホルモン不足、そのほか、転倒や圧迫といった外部からの衝撃、強烈な下痢も流産の誘因となります。

父親側の原因:精子の異常)とほぼ重なります。その他、前期破水、多胎、胎盤早期剥離が原因となることもあります。


喫煙や過労(旅行も含まれます)、性生活も早産の誘因となります。

早産の場合でも、NICU(新生児集中管理室)の保育器のなかで、適切な看護と処置が行われれば、順調に発育できるケースが増えています。

子宮内で胎児が死亡することを「子宮内胎児死亡」といいます。妊娠初期と妊娠28週以降にまれに見られ、妊娠中期にはほとんどないのが特徴です。分娩時に比較的多くみられます。
流産や早産の原因は、子宮内胎児死亡の原因にもなります。

母体に原因がある場合
●母体低酸素症(心疾患、喘息)
●重症の貧血
●低血圧
●血管攣縮(子癇発作など)

子宮に原因がある場合
●過強陣痛
●子宮破裂
●子宮奇形

胎盤に原因がある場合
●胎盤機能不全(糖尿病、妊娠中毒症、過期妊娠)
●胎盤早期剥離
●前置胎盤

臍帯に原因がある場合
●臍帯脱出
●臍帯が胎児にからみついてしまった場合
●臍帯真結節
●臍帯卵膜付着

胎児に原因がある場合
●未熟児
●胎児貧血(血液型不適合、胎児間輸血症候群)
●先天性疾患

胎動がなくなり、下腹部に冷たい感じや異物感があります。それまであったつわりがぷっつりと消えてしまったり、出血を伴うおりものが続く、お腹が一向に大きくならない、などの症状がみられたら、胎児が子宮のなかで死亡している疑いがあります。

合併症(糖尿病)、胎児の発育が著しく遅くて小さい場合や、妊娠中毒症が重症の場合、妊娠42週以降の過期妊娠、などのときには、子宮内胎児死亡が起こりやすいので、まめに検査や診断を受け、用心する必要があります。

厳重に管理して備えることで、胎児が死亡にいたるまえに救うことが可能な場合もあります。

診断は、妊娠7〜8週以降なら、電子スキャン超音波断層法を用いることで胎児の心拍を確かめることができます。妊娠後期には、尿や血液検査、内診やX線検査によって調べることもできます。

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